国語と言葉の重要性

上田万年の肖像

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国語講師・和田慎司として、どうしても熱が入ってしまうテーマです。高校2年生までは特に成績がよかったわけではない僕が、高2で現代文を得意に感じるようになり、その後、進学塾で国語を教えるようになりました。

国語って、何のために勉強するんだろう。僕は、文章の意味を読み取り、自分が考えたことを相手に伝えるための土台だと考えています。今回は言語の優劣を論じるのではなく、日常で言葉をどう扱うかを、講師としての視点から書いてみます。

同じ言葉でも、伝わる内容は違う

例えば「ちゃんと読んで」という言葉。言った側は伝えたつもりでも、聞いた側は何をすればいいのかわからないかもしれません。音読するのか、意味がわからない言葉を調べるのか、理由が書かれた一文を探すのか。それぞれ、することが違います。

「ちゃんと」の中身を言葉にしてみる。「この意見の理由が書かれている一文に線を引いてみよう」と言えば、次に何をするかが具体的になります。これは授業だけでなく、仕事の依頼や家庭での会話でも考えてみたいことです。

言葉の意味は、前後の文と一緒に読む

日本語には「橋」と「箸」、「聞く」と「効く」のように、同じ読みでも意味が異なる言葉があります。文字、前後の文、話している場面を手がかりに意味を確かめます。

例えば「その話は重い」の「重い」は、物の重量を測っているわけではありません。深刻な話なのか、気持ちの負担になる話なのか。前後の説明を読むことで、意味を絞っていきます。

大事なのは、自分が知っている意味だけで決めつけないこと。「この文章では、どう使われているか」を見る。読解の話であると同時に、人の話を聞くときにも意識したい姿勢だと思います。

短い文章で試せる、三つの読み方

ここからは、自分で試すための例です。成績向上を保証する方法ではありませんが、何を読み取ったのかを言葉にする練習として使ってみてください。

例文:「雨が続いたので、庭の作業を延期した。ただ、苗は室内で育てている。天気が回復したら植え替える予定だ。」

一つ目は、書かれている事実を抜き出すこと。作業を延期したこと、苗を室内で育てていること、植え替える予定があることは書かれています。でも、苗の種類や延期した日数は書かれていません。わからないことを、想像で埋めないのがポイントです。

二つ目は、文の関係を見ること。「ので」は延期の理由を、「ただ」は延期していても続けていることを示しています。接続する言葉に注目すると、一文ずつ読むだけでは見えにくい関係がわかります。

三つ目は、短く言い換えること。例えば「雨で庭仕事は延期したが、苗を育てながら植え替えを待っている」。元の文章にない理由や感情を足さず、中心となる内容を残します。自分の言い換えを元の文と見比べて、何を残し何を省いたか説明してみてください。

読んだことと、自分が感じたことを分ける

文章に対して、自分の経験を重ねたり、違う意見を持ったりするのは面白いことです。ただ、筆者が書いた内容と、自分の感想を分けておくと、話が伝わりやすくなります。

「本文にはこう書いてある。僕はこの経験から、こう感じた」。この二段階で話してみる。感想を消す必要はなく、どこからが自分の考えなのかを示すんです。BESO自身、このブログでも大切にしたいことです。

毎日の言葉を、一つだけ具体的にする

「よかった」「難しかった」「頑張る」。便利な言葉ですが、それだけだと自分が何を感じたのかが見えにくいことがあります。

今日は何がよかったのか。どの部分で手が止まったのか。明日は何を一つやるのか。一文だけ付け足してみる。例えば「難しかった。二つの選択肢の違いを説明できなかった」なら、次に確かめたいことが見えてきます。

国語を学ぶ意味は、難しい言葉をたくさん知ることだけではないと思います。自分の考えを少し細かく捉え、相手に届く形にする。その積み重ねが、日々の会話や学びを変えるきっかけになるのではないでしょうか。

補記:以前の本文にあった、日本語の特殊性や脳の働き、言語習得の効果についての出典が不十分な断定は削除しました。本稿は、国語講師としての考察と、読者が試せる説明例に絞って改稿しています。

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